香川県かがわけん
  • 遺跡数4,855か所
  • 面 積1,877㎢
青鬼
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香川県(かがわけん)は、石器(せっき)をつくる材料となる、サヌカイトという石がとれるだけでなく、石でいろいろなものを作る技術(ぎじゅつ)が工夫され、独特(どくとく)な石器(せっき)、独特(どくとく)な石棺(せっかん)が作られました。さらに重要(じゅうよう)なことは、それらの石器(せっき)や石棺(せっかん)が、北海道(ほっかいどう)と南西諸島(なんせいしょとう)をのぞく日本列島(れっとう)の全体に広がったことです。そういう特徴(とくちょう)が生まれたのは、香川県(かがわけん)には、創造的(そうぞうてき)で、開放的(かいほうてき)な伝統(でんとう)があったからだと思います。

うちのお宝 ベスト5

  • 板状石核と剥片:表 板状石核と剥片:裏

    上:板状石核(表)
    下:安山岩製 敲き石(重さ1336.9g)

    金山産(かなやまさん)サヌカイト製板状石核(いたじょうせっかく)と敲き石(たたきいし)金山遺跡(かなやまいせき)

    坂出市(さかいでし)金山遺跡(かなやまいせき)では、サヌカイトの原石(げんせき)を敲石(たたきいし)で打ちわって、板のようにうすい石核(せっかく)を作ります。石核(せっかく)は、それをわって石器(せっき)を作る材料となる剥片(はくへん)をつくる、もとになる石のことです。これがムラにもちこまれ、はがすように打ちかいてつくった剥片(はくへん)から石器(せっき)が作られました。金山(かなやま)で作られた石核(せっかく)は、板のように薄(うす)くわって作るのが特徴(とくちょう)です。写真の石核(せっかく)は、失敗品のため現地に捨てられたものなのですが、重さ1891.5g、大きさ21×12.3cm、厚さ3.85cmと、みつかったものは、だいたい同じ大きさです。本品は失敗品で、縄文人(じょうもんじん)のお宝にならなかったのですが、そのおかげで、石核(せっかく)が決まった大きさで作られていたことがわかった、貴重(きちょう)な資料(しりょう)です。

  • 6人の男女の土偶(どぐう)

    6人の男女の土偶(どぐう)空港跡地遺跡(くうこうあとちいせき)

    高松市(たかまつし)の空港跡地遺跡(くうこうあとちいせき)で、弥生時代(やよいじだい)の終わりから古墳時代(こふんじだい)の初めのムラの溝(みぞ)から、6個(こ)の土偶(どぐう)がまとまって出土(しゅつど)しました。最大のものでも高さ約7cmと、みな小型です。1か所で6個(こ)もの土偶(どぐう)が出土(しゅつど)するのは珍(めずら)しいことです。体の表現から、男性3人、女性3人で、男女一対(つい)で使われたようです。男性の頭はとんがり、女性の頭は丸くなっています。これらが出土(しゅつど)した溝(みぞ)は、田んぼに水をひくための溝(みぞ)で、田んぼの実(みの)りがゆたかであるように祈(いの)る祭りで使われたのではないかと考えられます。

  • 顔のある石棺の蓋石(せっかんふたいし)

    顔のある石棺(せっかん)の蓋石(ふたいし)仙遊遺跡(せんゆういせき) 善通寺市指定文化財

    弥生時代後期(やよいじだいこうき)の箱式石棺(はこしきせっかん)の蓋(ふた)の石に、線でほられた顔が描(えが)かれていました。顔のまわりには直線や曲線が重なりながらたくさんかかれています。顔には、眉(まゆ)から鼻筋(はなすじ)にかけて、入れずみと思われる表現があります。この表現は、岡山県総社市(おかやまけんそうじゃし)の一倉遺跡(いちくらいせき)の土器(どき)に線刻(せんこく)された人面(じんめん)にもあります。仙遊遺跡(せんゆういせき)の例は、棺(ひつぎ)の蓋(ふた)に描(えが)かれていることから、死者(ししゃ)に悪霊(あくりょう)がとりつくのを防(ふせ)ぐ、呪力(じゅりょく)をもつ模様(もよう)だと思われます。

  • 磨臼山古墳(すりうすやまこふん)の石棺(せっかん)

    まが玉が彫(ほ)られた石棺(せっかん)磨臼山古墳(すりうすやまこふん) 国指定重要文化財

    磨臼山古墳(すりうすやまこふん)は、古墳時代前期(こふんじだいぜんき)のおわりごろにつくられた、全長49.2mの前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)です。そこにうめられていた石棺(せっかん)は、高松市(たかまつし)の鷲ノ山石(わしのやまいし)をくりぬいて作っています。全長は約2.3mで、頭の方の幅を広くし、足の方の幅は狭くなっています。頭の方を一段高くし、頭をおくところを丸くほりこんで、石枕(いしまくら)をつくっています。頭の位置の両側には、耳かざりのまが玉が彫(ほ)られており、美しく作られています。

  • 丸井古墳の画文帯神獣鏡(がもんたいしんじゅうきょう)

    画文帯神獣鏡(がもんたいしんじゅうきょう)丸井古墳(まるいこふん)

    丸井古墳(まるいこふん)は、さぬき市長尾町(ながおちょう)にある、香川県でもっとも古い前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)です。そこからみつかった2つのたて穴式石室(たてあなしきせきしつ)のうちの1つから出土(しゅつど)した、銅鏡(どうきょう)です。顔をうつす面のうらに、神さまと獣(けもの)がえがかれています。弥生時代(やよいじだい)の終わりごろに、中国でつくられたもので、古墳時代(こふんじだい)の直前(ちょくぜん)に日本列島(れっとう)にもたらされたと考えられています。

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