豊川(とよがわ)の流域につくられた全長70mの前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)で、豊橋市内では最大の古墳(こふん)です。古墳(こふん)の墳丘(ふんきゅう)はふき石でおおわれています。後円部(こうえんぶ)には横穴式石室(よこあなしきせきしつ)があり、その長さは17.4mで、愛知県(あいちけん)内でもっとも長い横穴式石室(よこあなしきせきしつ)です。石室(せきしつ)からは、表面に金をはったきらびやかな鉄製の馬具(ばぐ)のほか、さまざまな玉がみつかっています。馬具(ばぐ)は、朝鮮半島(ちょうせんはんとう)の新羅(しらぎ)のものをまねて日本列島内で作られたと考えられています。また、玉類には2色のガラスを重ねて巻きつけたものなど、非常に凝(こ)ったつくりのものがあります。みつかった遺物から、古墳時代後期(こふんじだいこうき)の6世紀末につくられたことがわかっており、かつて「穂(ほ)の国」と呼ばれた東三河(ひがしみかわ)を治めた人物の墓(はか)であると考えられています。
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横穴式石室
馬越長火塚古墳群全景
現在の様子 | 現地では、国史跡に指定された馬越長火塚古墳、大塚南古墳、口明塚南古墳の3基について、土地の公有化とガイダンス施設の建設を含めて、2030年度までに整備を進める予定です。 |
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