旧石器時代(きゅうせっきじだい)の終わりごろの遺跡(いせき)です。細石刃(さいせきじん)というカミソリの刃のような、とても小さな石器(せっき)を特徴(とくちょう)とする石器群(せっきぐん)が見つかっています。そのはじまりはシベリアとされ、北海道をとおって新潟県(にいがたけん)までたどりついたようです。この遺跡(いせき)では、他にないほど数多くの石器(せっき)が見つかっています。特徴的(とくちょうてき)な形の彫刻刀形石器(ちょうこくとうがたせっき)(骨や角を加工する道具)は「荒屋型彫刻刀(あらやがたちょうこくとう)」とよばれています。この石器(せっき)は、シベリアから東アジア一帯に広がっており、「ARAYA(あらや)」は世界にその名が知られています。
遺跡(いせき)の下を流れる大きな魚野川(うおのがわ)や信濃川(しなのがわ)には、秋になると産卵(さんらん)のため多くのサケがさかのぼりました。荒屋遺跡(あらやいせき)と同じ石器群(せっきぐん)が広がる範囲(はんい)は、サケが川をさかのぼる地域(ちいき)とほぼ同じのため、漁(りょう)をおこなう人々のムラではないかと考えられています。
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遠景(1958年撮影)
細石刃
荒屋型彫刻刀石器ほか