鷲羽山遺跡(わしゅうざんいせき)は、西日本で初めて発見された旧石器時代(きゅうせっきじだい)の遺跡(いせき)です。1952年から、石器(せっき)がどのようなところで見つかるかを調べる調査(ちょうさ)が始まり、鷲羽山遺跡(わしゅうざんいせき)だけでなく、まわりにも遺跡(いせき)が広がっていることがわかりました。2年後に発掘調査(はっくつちょうさ)がおこなわれ、香川県(かがわけん)でとれるサヌカイトという石で作った、さまざまな石器(せっき)がたくさん出土(しゅつど)し、西日本の旧石器(きゅうせっき)文化を研究するうえで重要(じゅうよう)な資料(しりょう)となりました。なお、旧石器時代(きゅうせっきじだい)は、氷期(ひょうき)と呼(よ)ばれる寒い気候で、海が今より100mほど低かった時もあり、鷲羽山(わしゅうざん)から見える瀬戸内海(せとないかい)が、草原となっていた時期がありました。今でも、漁(りょう)の網(あみ)にナウマン象の化石がはいっていることがあり、草原となっていた瀬戸内(せとうち)をナウマン象が歩く姿を思い浮かべることができます。
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鷲羽山遺跡から見下ろした瀬戸内海(せとないかい)
頂上付近
瀬戸内海で上がったナウマンゾウの化石