福岡県ふくおかけん
  • 遺跡数23,946か所
  • 面 積4,987㎢
かずがくん、あすかちゃん
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地図帳(ちずちょう)を開いて、日本地図を見てください。日本列島(れっとう)の西南(せいなん)の端(はし)に九州は位置(いち)し、その北部に福岡県(ふくおかけん)はあります。次に、東アジアの地図を上下さかさまにして見てください。日本列島(れっとう)が意外とアジア大陸に近いことや、九州北部と朝鮮半島(ちょうせんはんとう)がとても近いことに気づくでしょう。縄文時代(じょうもんじだい)の終わりごろに、外海(そとうみ)の荒波(あらなみ)にたえられる船(ふね)が作られるようになります。朝鮮半島(ちょうせんはんとう)の人々が、対馬(つしま)・壱岐(いき)を通って玄界灘(げんかいなだ)沿岸にやって来ました。道具や最新の技術(ぎじゅつ)などを持ちこみ、これを伝えました。そのため、大陸の新しい技術(ぎじゅつ)や文化は、まずは福岡県(ふくおかけん)をふくむ九州北部に根を下ろし、ここから日本列島(れっとう)の各地へと伝えられたのです。米づくりも板付遺跡(いたづけいせき)などの九州北部で最初に行われ、それがのちに全国へと伝わったのです。さらには、朝鮮半島(ちょうせんはんとう)や中国大陸の国と直接交流(こうりゅう)するようになり、貴重(きちょう)な品物をもらうようになりました。福岡市(ふくおかし)の志賀島(しかのしま)で出土(しゅつど)した金印(きんいん)、須玖岡本遺跡(すくおかもといせき)などで出土(しゅつど)した中国の銅鏡(どうきょう)などの宝物からわかります。このように福岡県(ふくおかけん)の遺跡(いせき)は、大陸との交流(こうりゅう)に関係する遺跡(いせき)が多いことが大きな特徴(とくちょう)です。

うちのお宝 ベスト5

  • 金印(きんいん)

    金印(きんいん)志賀島(しかのしま) 国宝

    江戸時代(えどじだい)に福岡市(ふくおかし)の志賀島(しかのしま)で、農作業(のうさぎょう)中に発見(はっけん)されました。金印(きんいん)の特色(とくしょく)は、純金(じゅんきん)・5つの文字・ヘビのつまみ・実は小さい、の4つです。文字は「漢委奴国王」で、「かんのわのなのこくおう」と読(よ)むとされています。中国の後漢(ごかん)の時代に皇帝(こうてい)からもらったものです。さて、金印の文字は、現代のハンコとは逆に彫(ほ)りこまれています。粘土(ねんど)に押し当てて、文字のカタチを浮き出させました。

  • 前漢の鏡(ぜんかんきょう)

    前漢鏡(ぜんかんきょう)立岩堀田遺跡(たていわほったいせき) 国指定重要文化財

    立岩堀田遺跡(たていわほったいせき)という弥生時代(やよいじだい)の甕棺墓(かめかんぼ)から出土しました。遠賀川(おんががわ)流域の首長墓(しゅちょうぼ)と考えられています。現在の鏡(かがみ)は、ガラスの片面に銀(ぎん)の膜(まく)がありますが、古代(こだい)の鏡(かがみ)はおもに銅(どう)などの金属(きんぞく)で作られています。そのため、あまりきれいには映(うつ)らなかったようです。ただし、鏡(かがみ)を作るのは、高度な技術(ぎじゅつ)が必要でした。質(しつ)の良い鏡(かがみ)は、当時の中国で作られたものを入手(にゅうしゅ)するしかなかったので、一部の有力者(ゆうりょくしゃ)の宝となりました。この銅鏡(どうきょう)は、中国の前漢時代(ぜんかんじだい)に作られました。銅鏡(どうきょう)の裏(うら)には模様(もよう)があり、長生きを願(ねが)う言葉や花模様(はなもよう)が刻(きざ)まれています。

  • 超大型(ちょうおおがた)の銅鏡(おおがたないこうかもんきょう)

    超大型(ちょうおおがた)の銅鏡(どうきょう)平原遺跡(ひらばるいせき) 国宝

    平原遺跡(ひらばるいせき)という弥生時代(やよいじだい)の終わりごろの伊都国(いとこく)の王とみられる墓から出土した銅鏡(どうきょう)です。この墓(はか)からは同じタイプの銅鏡(どうきょう)が5枚もみつかっています。その大きさは直径46.5cm、約8㎏の重さがあり、日本列島(れっとう)で最大の鏡(かがみ)です。まるでマンホールのフタのようですね。裏(うら)には花びらのような模様(もよう)がデザインされています。いろいろと調べた結果、この大きな銅鏡(どうきょう)は日本で作られた本格的な銅鏡(どうきょう)だと考えられています。

  • 金ピカの飾(かざ)りのついた大刀(たち)

    金ピカの飾(かざ)りのついた大刀(たち)宮地嶽古墳(みやじだけこふん) 国宝

    アイドルグループ嵐(あらし)のコマーシャルや女優(じょゆう)広瀬アリスさんの映画(えいが)「巫女(みこ)っちゃけん」の舞台(ぶたい)となった福津市(ふくつし)の宮地嶽神社(みやじだけじんじゃ)。その裏手(うらて)にあるのが宮地嶽古墳(みやじだけこふん)です。全長23mの横穴式石室(よこあなしきせきしつ)は、巨大な石を組み合わせて作られており、全国で2番目に大きい石室(せきしつ)です。出土(しゅつど)した副葬品(ふくそうひん)も豪華(ごうか)けんらん。教科書にも登場(とうじょう)しますが、当時は金ぴかの冠(かんむり)に、金ぴかの馬具(ばぐ)。さらには金銅装頭椎大刀(こんどうそうかぶつちのたち)と呼(よ)ぶ、長さ3.2mもある金ピカの飾(かざ)りのついた大刀(たち)は、すばらしいものです。なぜこのような大きい刀を作ったのかナゾです。

  • 石人石馬(せきじんせきば)

    石人石馬(せきじんせきば)岩戸山古墳(いわとやまこふん) 国指定重要文化財

    古墳(こふん)に並べられた人物や馬などをかたどった埴輪(はにわ)は知っているでしょう。埴輪(はにわ)は土を焼いて作ります。これに対して、福岡県(ふくおかけん)を中心とする地域の一部の古墳(こふん)には、石の埴輪(はにわ)を並べているのです。石人石馬(せきじんせきば)といいます。とても大きくて迫力(はくりょく)があるのですが、どこかかわいげもあり、きっと心惹(ひ)かれると思います。有名なものは、八女市(やめし)の岩戸山古墳(いわとやまこふん)の石人石馬(せきじんせきば)があります。筑紫君磐井(つくしのきみいわい)というヤマト政権(せいけん)にさからった大豪族(だいごうぞく)の墓(はか)といわれています。その多くは、なぜか古代(こだい)に一部を壊(こわ)されていました。

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