釧路湿原(くしろしつげん)に面する標高(ひょうこう)15mほどの台地にある、縄文時代前期(じょうもんじだいぜんき)を中心とする貝塚(かいづか)です。貝がらがたい積した層(そう)は、厚(あつ)い所で1mほどあります。貝の70%がアサリで、その他にカキ、ホタテ、ウバガイ、オオノガイなど、今と同じような貝とともに、暖かい海にいるアカガイ、シオフキなどもふくまれています。魚ではニシンが多く、サケ、マス類の骨(ほね)もみられます。イルカ、トド、アシカ、オットセイなどの海獣(かいじゅう)類の骨(ほね)も多く見つかっています。貝の層(そう)の中からは、放射状(ほうしゃじょう)に並んだイルカの頭の骨(ほね)や、ベンガラがかけられて、埋(う)められたイヌがみつかっており、貝塚(かいづか)が埋葬(まいそう)と祭りの場であったことを物語(ものがた)っています。
貝の層(そう)の下から、縄文時代早期(じょうもんじだいそうき)の土器群(どきぐん)が、貝の層(そう)の中からは縄文時代前期(じょうもんじだいぜんき)の土器(どき)がみつかったことから、土器(どき)の形や模様(もよう)が時代とともにどのように変わっていくかがあきらかになりました。
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遠景
貝層断面
円形に配置されたイルカの頭骨