勇払原野(ゆうふつげんや)を見おろす標高(ひょうこう)20mの台地にある縄文時代前期(じょうもんじだいぜんき)の貝塚(かいづか)です。住居(たて穴建物)の跡(あと)などはみつかっていません。
貝塚(かいづか)は4つのまとまりがあり、魚類はボラ、ウグイが多く、動物の骨(ほね)はほとんどがシカ、貝類は主にヤマトシジミがみつかっています。この時期は、地球の温暖化(おんだんか)によって海水面が上昇(じょうしょう)して、海岸線が奥の川まで大きく入りこんでいました。そのことは、貝塚(かいづか)が現在の海岸線から17kmも内陸(ないりく)にあるのに、温(あたた)かい海でとれるボラが多く出土(しゅつど)していることからも、証明(しょうめい)できます。また、淡水(たんすい)にすむヤマトシジミが多くみつかることから、貝塚(かいづか)のそばは海岸ではなく、淡水(たんすい)と海水が混(ま)じりあう河口部(かこうぶ)だったことがわかります。
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貝層断面
貝層から出土した貝類
縄文時代前期の土器