噴火湾(ふんかわん)から約1kmのところにある標高(ひょうこう)70mの丘の上にある縄文時代後期(じょうもんじだいこうき)の遺跡(いせき)で、環状列石(かんじょうれっせき)と集団墓地(ぼち)がみつかりました。環状列石(かんじょうれっせき)は、外周(がいしゅう)36.9m×33.8mのほぼ円形で、北海道では一番大きなものです。外側には二重にドーナツ形に石を並べ、中心にはだ円形に石を並べています。多くの環状列石(かんじょうれっせき)は、墓(はか)であると同時に祭りをする場だと考えられていますが、ここでは別に墓地(ぼち)がみつかっているので、祭りや儀式(ぎしき)をした場のようです。
集団墓地(ぼち)は、大きさ11.6×9.2mの穴をほって、そのなかに土坑墓(どこうぼ)7と小さな穴(あな)4がみつかっています。小さな穴(あな)は、お供(そな)えの品や墓(はか)の目印(めじるし)などをおいたものと考えられます。この遺跡(いせき)は、江戸時代に噴火(ふんか)した駒ヶ岳(こまがたけ)の火山灰におおわれていたため、保存(ほぞん)状態がきわめてよく、当時の社会や縄文人(じょうもんじん)の「ひとの死(し)」に対する考え方を知ることができます。
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鷲ノ木遺跡と駒ケ岳
環状列石(かんじょうれっせき)
土坑墓(どこうぼ)
現在の様子 | 現在、遺跡(いせき)は道央自動車道路の鷲ノ木(わしのき)トンネルの上に現地保存されています。年に数回、見学会などが開催(かいさい)されています |
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