岩櫃山(いわびつやま)は、群馬県(ぐんまけん)の北西部、吾妻川(あづまがわ)の左岸にある標高(ひょうこう)802mの険(けわ)しい岩山(いわやま)です。鷹巣遺跡(たかのすいせき)は、その山頂近くの切り立った崖(がけ)の中ほどにある、弥生時代(やよいじだい)の中ごろの岩陰遺跡(いわかげいせき)です。せり出した岩の下には、土器(どき)がまとまって置かれていた場所が3か所あり、壺(つぼ)や甕(かめ)など19個の土器(どき)がみつかりました。これらの土器(どき)は、岩櫃山式土器(いわびつやましきどき)という、関東地方(かんとうちほう)では古い弥生土器(やよいどき)のモデルとされており、縄文土器(じょうもんどき)の特徴(とくちょう)を残した土器(どき)と、東海地方(とうかいちほう)や中部地方(ちゅうぶちほう)から伝わった弥生土器(やよいどき)の特徴(とくちょう)をもつ土器(どき)の両方がみられます。土器(どき)の中に、人骨(じんこつ)が入っているものがありました。ここは、一度埋葬(まいそう)した人の骨(ほね)を、壺(つぼ)の中に入れて、もう一度埋葬(まいそう)する再葬(さいそう)がおこなわれた墓地(ぼち)だったのです。
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東吾妻町のシンボル 岩櫃山
遺跡の岩陰
出土した土器
現在の様子 | 出土した土器(しゅつどどき)は、「明治大学(めいじだいがく)」と「東京国立博物館(こくりつはくぶつかん)」に収蔵(しゅうぞう)されています |
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