群馬県(ぐんまけん)の中央にある榛名山(はるなさん)は、古墳時代(こふんじだい)に2回の大噴火(だいふんか)を起こしました。初めの噴火(ふんか)では火山灰(かざんばい)を、2度目の噴火(ふんか)では大量(たいりょう)の軽石(かるいし)を吹き出しました。黒井峯遺跡(くろいみねいせき)は、2度目の噴火(ふんか)による軽石(かるいし)で埋(う)められたムラの跡(あと)です。軽石(かるいし)が、2mもの厚(あつ)さで、噴火(ふんか)した当時の地面をおおっているため、住居(たて穴建物)のつくりが細かくわかりました。さらに、ふつうの遺跡(いせき)ではなかなかみつからない平地(へいち)建物や、建物を取りまくいけ垣(がき)、道、作業場や田畑(たはた)などがそっくり残されていました。人や馬の足跡(あしあと)までも残されていて、噴火(ふんか)にあった人々の行動がうかび上がります。最初の噴火(ふんか)による火砕流(かさいりゅう)と火山灰(かざんばい)で埋(う)まった中筋(なかすじ)遺跡(いせき)とともに、古墳時代(こふんじだい)のムラを考えるうえで、大切な遺跡(いせき)です。
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遺跡から見る榛名山
遺跡の全体図
軽石で埋まった竪穴建物の屋根
現在の様子 | 1993年に国の史跡に指定され、保存されています |
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