6世紀後半に作られた墳丘(ふんきゅう)の長さが約100mの前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)です。古墳(こふん)の多い群馬県(ぐんまけん)でも、特に有名な古墳(こふん)です。横穴式石室(よこあなしきせきしつ)の壁(かべ)は、榛名山(はるなさん)の軽石(かるいし)を四角く加工(かこう)して組み上げ、天井(てんじょう)には、大きな砂岩(さがん)を乗せています。墳丘(ふんきゅう)には埴輪(はにわ)が並べられ、特に墳丘(ふんきゅう)の中段にある石室(せきしつ)の入り口の近くには、武装(ぶそう)した人物、着かざって帽子(ぼうし)をかぶった貴人(きじん)、捧(ささ)げものを持つ巫女(みこ)、楽器(がっき)を演奏(えんそう)する巫女(みこ)など、大型ですぐれた作りの人物や馬の埴輪(はにわ)が立てられていました。石室(せきしつ)からは、刀やよろい・かぶと、馬具(ばぐ)などさまざまな副葬品(ふくそうひん)がみつかりました。なかでも、銅鏡(どうきょう)は、朝鮮半島(ちょうせんはんとう)の百済(くだら)の武寧王(ぶねいおう)の墓(はか)で出土(しゅつど)した鏡(かがみ)と同じ形でした。また、銅製(どうせい)の水差(みずさ)しは、中国に似た形のものがあるなど、国際的(こくさいてき)な交流がうかがえます。
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古墳の全景
古墳の石室
出土した埴輪
現在の様子 | 古墳(こふん)は整備(せいび)されていて、石室(せきしつ)も見学できます。副葬品(ふくそうひん)や埴輪(はにわ)は、重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定(してい)されていて、近くにある県立(けんりつ)歴史博物館(はくぶつかん)に展示(てんじ)されています。 |
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