大串貝塚(おおぐしかいづか)は、台地の先端(せんたん)近くの斜面(しゃめん)につくられた、縄文時代前期(じょうもんじだいぜんき)の貝塚(かいづか)です。ここに貝塚(かいづか)があることは、奈良時代(ならじだい)の『常陸国風土記(ひたちのくにふどき)』にも書かれています。書物(しょもつ)に記録(きろく)された貝塚(かいづか)としては世界でもっとも古く、これにまつわる巨人伝説(きょじんでんせつ)とともに有名です。貝ガラがつもった層(そう)からは、シカの骨(ほね)や角(つの)から作ったつり針(ばり)や魚をつきさす道具のほか、ヤマトシジミを中心とする貝、クロダイ・スズキなどの魚の骨(ほね)がみつかっています。
この時期の貝塚(かいづか)は、使わなくなったたて穴建物(たてもの)の跡(あと)のくぼんだ場所を利用(りよう)した小さな貝層(かいそう)が多いなか、大串貝塚は斜面(しゃめん)につくられた大きい貝塚(かいづか)として珍しいもので、縄文時代前期(じょうもんじだいぜんき)の人々の暮(く)らしや食生活を知るうえで大変貴重(きちょう)な遺跡(いせき)です。
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全景
貝層の断面
大串貝塚ふれあい公園
現在の様子 | 現在は、「大串貝塚ふれあい公園」として整備(せいび)され、高さ15メートルの巨人像「ダイダラボウ」、貝層断面観覧施設(かいそうだんめんかんらんしせつ)があります |
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