丘(おか)の上につくられた、弥生時代前期(やよいじだいぜんき)のムラの跡(あと)です。住居(たて穴建物)などはみつかっていませんが、ムラをかこむ二重(じゅう)の濠(ほり)がみられます。濠(ほり)は幅(はば)4mから6m、深さ2mから4mと大規模なもので、ムラを守るためにきづかれたものと考えられます。このように、平野からはなれた丘(おか)にある弥生時代(やよいじだい)のムラは、高地性集落(こうちせいしゅうらく)と呼(よ)ばれており、戦乱(せんらん)にそなえてつくられたムラの一つではないかと考えられています。
また、中国の陶塤(とうけん)とよく似た土笛(つちぶえ)や鉄(てつ)の斧(おの)、鉄(てつ)を加工(かこう)する時にでる鉄滓(てっさい)、ガラスのかたまりなど、中国大陸(ちゅうごくたいりく)や朝鮮半島(ちょうせんはんとう)との関係を示す出土品(しゅつどひん)が多く、日本海を通じた交流を示すと考えられます。
写真提供:京丹後市教育委員会
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大人の身長より深い環濠
出土した弥生時代の楽器
遺構のようす