丹後(たんご)半島の付け根から日本海をめざし、せまい山道を行くと、西側に小高い丘(おか)が見えてきます。赤坂今井墳墓(あかさかいまいふんぼ)です。1辺の長さはおよそ40m。弥生時代(やよいじだい)のお墓(はか)としては、日本海側でもっとも大きなものです。発掘調査(はっくつちょうさ)では、いまの長野県(ながのけん)や愛知県(あいちけん)で使われていた土器(どき)と同じ特徴(とくちょう)のものがみつかりました。おそらく、お葬式(そうしき)などの儀式(ぎしき)の時に、あちこちから参列者(さんれつしゃ又は たくさんの人たちが)がやってきたのでしょう。
魔(ま)よけのため、朱(しゅ)で赤くぬられた棺(ひつぎ)の中からは、当時の日本では珍しかった鉄(てつ)の道具やきれいなガラス玉のアクセサリーがたくさんみつかりました。この中には、中国大陸(ちゅうごくたいりく)や朝鮮半島(ちょうせんはんとう)からもちこまれたものもふくまれていました。赤坂今井墳墓(あかさかいまいふんぼ)に葬(ほうむ)られた人は、交易(こうえき)によって力を持った人だったのかもしれません。
写真提供:京丹後市教育委員会
※青文字の用語の解説は、用語集ページへ
空から見た古墳
頭部の形がわかる埋葬のようす
出土した土器