伊勢湾(いせわん)の海岸(かいがん)から西へ2km、標高(ひょうこう)わずか4mのところにある弥生時代(やよいじだい)のムラです。ムラは、弥生時代(やよいじだい)の初めから終わりまでずっと続きましたが、特に注目されるのは後期(こうき)で、銅鐸(どうたく)の形をした土の焼物(やきもの)や、狩(か)りをする様子がえがかれた壺(つぼ)が出土(しゅつど)したことです。このうち、狩(か)りをする様子がえがかれた壺(つぼ)は、鹿(しか)とみられる動物と、それを追う弓を持った人物が刻(きざ)まれています。
1970(昭和35)年、田んぼの「天地返(てんちがえ)し」(田んぼの土の上下を入れかえる作業)が行われた時に、この土器(どき)が地元の神戸(かんべ)高校の生徒によって発見されたことで、遺跡(いせき)の存在(そんざい)が明らかとなり、神戸高校(かんべこうこう)郷土研究(きょうどけんきゅう)クラブが、大学(だいがく)の先生などの指導(しどう)を受けながら、2度にわたる発掘調査(はっくつちょうさ)を行いました。三重県(みえけん)の考古学(こうこがく)の歴史(れきし)に残る遺跡(いせき)といえるでしょう。
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