外山茶臼山古墳(とびちゃうすやまこふん)は、大和盆地(やまとぼんち)の東南部、鳥見山(とみやま)の北の端(はし)につくられています。全長207m、古墳時代前期(こふんじだいぜんき)の前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)とよばれる墓(はか)で、後円部(こうえんぶ)の頂上に土をもりあげて四角い壇(だん)をつくり、その上に祭り用の壺(つぼ)を並べて、まわりを柱の列(れつ)でかこんでいました。
土の壇(だん)の下の埋葬施設(まいそうしせつ)は、壁(かべ)にまっ赤な水銀朱(すいぎんしゅ)をたっぷりぬったたて穴式石室(たてあなしきせきしつ)です。そのなかに納(おさ)められた巨大(きょだい)な木棺(もっかん)に、鉄(てつ)の刀や矢じりなど多くの武器(ぶき)をそえて、81枚以上の銅鏡(どうきょう)をわざわざわってから副葬(ふくそう)していました。古墳(こふん)の大きさやみつかった出土品(しゅつどひん)から、当時の大王(おおきみ)クラスの人物の墓(はか)だろうと考えられています。
地元では「桜井茶臼山古墳(さくらいちゃうすやまこふん)」の名でも親(した)しまれています。
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全景(南から)
たて穴式石室
出土した木棺(もっかん)