大和盆地(やまとぼんち)の東部にひろがるオオヤマト古墳群(おおやまとこふんぐん)には、古墳時代前期(こふんじだいぜんき)につくられた古墳(こふん)が集中(しゅうちゅう)しています。なかでも、全長200mをこえる3基(き)の前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)は、当時の大王(おおきみ)の墓(はか)とされ、それらを守るように中小クラスの古墳(こふん)が、古代の「山の辺の道」にそって並んでいます。
全長130mの前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)の黒塚古墳(くろづかこふん)もその1つで、盗掘(とうくつ)されていない状態でみつかりました。古墳(こふん)が作られた時期は約1,700年前で、埋葬施設(まいそうしせつ)はたて穴式石室(たてあなしきせきしつ)です。大量(たいりょう)の鉄(てつ)のヤリや刀、矢じりなどのほか、34枚の銅鏡(どうきょう)がほぼ完全な形で出土(しゅつど)し、当時の埋葬(まいそう)にかかわる儀礼(ぎれい)を考えるうえで大切な発見となりました。
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黒塚古墳の墳丘(ふんきゅう)
黒塚古墳の石室内部
黒塚古墳から出土した34枚の鏡