平敷屋トウバル遺跡(へしきやとうばるいせき)は、沖縄(おきなわ)本島の中部の東海岸、勝連(かつれん)半島に建設されたアメリカ軍の基地(きち)内にあります。遺跡(いせき)の後ろの丘(おか)にはわき水があり、水に恵(めぐ)まれた場所です。遺跡(いせき)からは、縄文時代後期(じょうもんじだいこうき)の土壙(どこう)や住居(たてあな建物)跡、弥生時代(やよいじだい)から平安時代(へいあんじだい)にあたる時期の、ゴホウラやイモガイを集めた跡(あと)、グスク時代の建物の柱の穴(あな)の跡(あと)がみつかっており、長い間人々がくらしていたことがわかっています。
出土品(しゅつどひん)は、縄文時代(じょうもんじだい)からグスク時代にかけての土器(どき)や石器(せっき)などがあります。そのほか、サメの歯に似せて作った貝製品(かいせいひん)、獣(けもの)の形をした貝製品(かいせいひん)、動物の骨製品(ほねせいひん)や錐(きり)、針(はり)、かんざしの一部などが出土(しゅつど)しています。また、縄文時代後期(じょうもんじだいこうき)の琉球列島(りゅうきゅうれっとう)で使われていた土器(どき)のもようをえがいた石の板が発見されています。このような資料(しりょう)は、全国的にみても例がなく、この時代の琉球列島(りゅうきゅうれっとう)の文化を知るために、大切な資料(しりょう)です。
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遠景
出土した伊波式土器
柱穴群のようす
現在の様子 | 現在は、米軍基地(べいぐんきち)の 敷地内(しきちない)となっているため、見学できません |
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