全長77mの前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)で、墳丘(ふんきゅう)にふき石はありますが、濠(ほり)はありません。発掘調査(はっくつちょうさ)によって、竪穴系横口式石室(たてあなけいよこぐちしきせきしつ)という九州独特の石室が2つあり、どちらも天井がななめにせり出す合掌式(がっしょうしき)という珍しいつくりをしていることがわかりました。どちらの部屋にも、長持型石棺(ながもちがたせっかん)があり、石室(せきしつ)の外では舟形石棺(ふながたせっかん)や壺棺(つぼかん)が出土(しゅつど)しています。副葬品(ふくそうひん)として、三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)や腕輪(うでわ)の形をした石釧(いしくしろ)、玉類(たまるい)、鉄器(てっき)などが出土(しゅつど)しています。4世紀末頃につくられたと考えられ、朝鮮半島(ちょうせんはんとう)から横穴式石室(よこあなしきせきしつ)が伝わった初期の頃の石室の形を知ることのできる古墳(こふん)として注目されました。
※青文字の用語の解説は、用語集ページへ
入口
石室
石棺レプリカ