北上川(きたかみがわ)に半島状にはり出した高台(たかだい)の上にある縄文時代後期(じょうもんじだいこうき)のムラです。ムラにはほったて柱建物(ほったてばしらたてもの)が多数たてられたようで、おびただしい数の柱穴(はしらあな)の跡(あと)が発見されました。なかでも注目されるのは、直径13mをこえる大型の円形建物跡(えんけいたてものあと)です。この建物は、同じ場所で長い間使われ続け、その間に直径を小さくしながらも10回の建て替え(たてかえ)が行われたと考えられています。この建物は、ムラの集会所(しゅうかいじょ)や、特別な一族(いちぞく)の住居(じゅうきょ)などの説(せつ)があります。
大型(おおがた)の円形建物(えんけいたてもの)のちかくには、多数の墓穴(はかあな)が作られました。そのうち3つの穴(あな)から土製(どせい)の鼻形(はながた)5点、口形2点、耳形1点がみつかり、国の重要文化財に指定されました。これらには紐(ひも)を通すための穴があいていることから、仮面(かめん)の部品とみられ、亡くなった人を埋葬(まいそう)する時の儀式(ぎしき)に使ったと考えられます。縄文時代後期(じょうもんじだいこうき)の人々のお葬式(そうしき)の儀礼(ぎれい)がうかがえる重要(じゅうよう)な遺物(いせき)です。
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調査中の大型円形建物跡
出土した土製品(耳・鼻・口)
調査区空撮写真
現在の様子 | 現在は、遺跡(いせき)の見学はできません |
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