名古屋(なごや)に向かう東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)が三島(みしま)駅を過ぎてしばらくすると、お茶畑の広がる愛鷹山(あしたかやま)のふもとにさしかかります。愛鷹山(あしたかやま)の尾根(おね)には、旧石器時代(きゅうせっきじだい)の遺跡(いせき)が集中しています。なかでも休場遺跡(やすみばいせき)はもっとも高い、標高(ひょうこう)280mの場所にあります。1964年に明治大学(めいじだいがく)と地元(じもと)の沼津女子商業高校(ぬまずじょししょうぎょうこうこう)(今の加藤(かとう)学園高校)によって発掘調査(はっくつちょうさ)が行われ、全国で初めて旧石器時代(きゅうせっきじだい)の石囲(いしがこ)い炉(ろ)の跡(あと)が発見されました。炉(ろ)のまわりから出土(しゅつど)した細石器(さいせっき)は、木や骨(ほね)などにはめ込まれて、槍(やり)やナイフのように使われたものと考えられています。
休場遺跡(やすみばいせき)からは、箱根山(はこねやま)、駿河湾(するがわん)、さらに伊豆(いず)の山々を見わたすことができます。人々は、ここで作った細石器(さいせっき)を持って獲物(えもの)を追い求め、石器(せっき)を使いはたすと、また休場遺跡(やすみばいせき)にもどってきたと考えられています。
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全景
発見された炉跡
完成した細石器の想像図
現在の様子 | 現地には、案内看板があります |
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