雪野山古墳(ゆきのやまこふん)は、標高(ひょうこう)309mの雪野山(ゆきのやま)のちょう上にある古墳(こふん)です。全長70mの前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)で、古墳時代前期(こふんじだいぜんき)につくられたと考えられます。盗掘(とうくつ)されていない状態のたて穴式石室(たてあなしきせきしつ)が発見されました。石室(せきしつ)の中は、赤色に塗(ぬ)られた床(ゆか)の上に三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)をはじめとする銅鏡(どうきょう)5枚、祭りにつかう石製品(せきせいひん)、鉄製(てつせい)のかぶとなどが置かれていました。遺体(いたい)とそれをおさめていた木棺(もっかん)は腐(くさ)り、ほとんど残っていませんでしたが、革で作った靫(ゆき)などは、表面に塗(ぬ)られた漆(うるし)が残っており、形がわかる大発見となりました。三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)は、ヤマト政権(せいけん)が各地の首長(しゅちょう)に配ったとする説もあり、埋葬(まいそう)された人物は、ヤマト政権と深いつながりをもつ首長(しゅちょう)であったと考えられています。
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石室内のようす
真上から見た石室内
発掘のようす
現在の様子 | 現地は、東近江市(ひがしおうみし)・近江八幡市(おうみはちまんし)・竜王町(りゅうおうちょう)にまたがる雪野山(ゆきのやま)の山頂(さんちょう)にあります。現在、たて穴式石室は埋(う)めもどされて中を見ることはできませんが、古墳(こふん)の説明看板が立てられています。東近江市側と竜王町側からは、山頂(さんちょう)までハイキングコースが整備(せいび)されています |
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