別府湾(べっぷわん)を見わたす海辺(うみべ)の台地(だいち)につくられた小熊山古墳(おぐまやまこふん)は、全長116.5mという県内でいちばん大きな前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)です。古墳時代前期前半(こふんじだいぜんきぜんはん)につくられたもので、九州では最古級(さいこきゅう)の円筒埴輪(えんとうはにわ)が出土(しゅつど)しました。
御塔山古墳(おとうやまこふん)は、小熊山古墳(おぐまやまこふん)から500mほどはなれたところにきづかれた直径75.5mの大きな円墳(えんぷん)で、古墳時代中期前半(こふんじだいちゅうきこうはん)につくられたものです。九州では珍しい、塀(へい)をかたどった埴輪(はにわ)や、全国でもあまり例のない、わき水を通す樋(ひ)をかたどった埴輪(はにわ)、よろいをかたどった埴輪(はにわ)など、いろいろな埴輪(はにわ)が出土(しゅつど)しています。これらの埴輪(はにわ)は、ヤマト政権(せいけん)の中心である畿内(きない)地方に多くみられるものであることから、この古墳(こふん)にほうむられた人物が、ヤマト政権(せいけん)と深いつながりをもっていたことがわかります。
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壺形埴輪
木桶形埴輪