坂出市の東部、標高(ひょうこう)281mの金山(かなやま)は、石器(せっき)をつくる材料として使われた、サヌカイトという石がとれる山です。旧石器時代(きゅうせっきじだい)から弥生時代(やよいじだい)の終わりまで、約1万8000年にわたって、この山で石器(せっき)をつくっただけでなく、西日本の各地で石器(せっき)づくりの材料に使われました。日本列島には、各地に石器(せっき)づくりの材料として使われたいろいろな石がありますが、金山のサヌカイトほど広い地域(ちいき)にはこばれ、使われた石は他にありません。
金山には、石器(せっき)づくりをした遺跡(いせき)がたくさんあります。石器(せっき)づくりをした場所は、旧石器時代(きゅうせっきじだい)には、山の南部に限られますが、縄文時代(じょうもんじだい)と弥生時代(やよいじだい)には、山の全域(ぜんいき)に広がります。縄文時代(じょうもんじだい)には、瀬戸内海(せとないかい)の沿岸(えんがん)の各地で、石器づくりの材料になる石材をつくる人々と、それを船で運ぶ人々が決まっていて、それらの人々によって、石器(せっき)をつくる石材が各地に広まったようです。
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サヌカイト露頭
金山遠景(左側)
採掘坑跡