リアス海岸に面(めん)した丘に作られた縄文時代(じょうもんじだい)のムラです。住居(たて穴建物)や貯蔵穴(ちょぞうけつ)のほか、最大の厚(あつ)さ1m、広さ140㎡以上の貝塚(かいづか)が発見されました。縄文時代(じょうもんじだい)の終わりごろに、短期間(たんきかん)でつくられたと考えられます。貝塚(かいづか)の貝がらは、こなごなにつぶされており、自然にそうなったのか人間がそうしたのか、調べているところです。出土品(しゅつどひん)には、土器(どき)や石器(せっき)のほか、鹿角製(ろっかくせい)のつり針(ばり)やイモガイ製(せい)のアクセサリー、イノシシのキバで作ったアクセサリー、動物の骨(ほね)や角(つの)でつくった針(はり)やヘラなどが出土(しゅつど)しています。この他、天然(てんねん)のアスファルトがはいった貝殻(かいがら)や黒曜石(こくようせき)など、他の地域(ちいき)との交流(こうりゅう)を示すものもたくさん出土(しゅつど)しています。この遺跡(いせき)は、いい場所なので、縄文時代(じょうもんじだい)のあとも、弥生時代(やよいじだい)・平安時代(へいあんじだい)・中世(ちゅうせい)・近世(きんせい)まで、その後もずっと人がくらしていたことも確認されています。
東日本大震災(ひがしにほんだいしんさい)から復興(ふっこう)するための事業にともなって、県内で発掘調査(はっくつちょうさ)された遺跡(いせき)の中で、保存(ほぞん)されたのはこの遺跡(いせき)だけです。
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全景
シカの角で作られた釣針
出土した貝類
現在の様子 | 現在は、ムラの大半は保存(ほぞん)されており、貝塚(かいづか)と同じ時期の住居(たて穴建物)も残っています |
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