- 遺跡数12,289か所
- 面 積83,424㎢
北海道(ほっかいどう)は、東北6県に新潟県(にいがたけん)を加えたくらいの面積をもつ、全国で1番面積の大きい県です。2018年までに12209か所の遺跡(いせき)がみつかっていますが、その約7割(わり)が縄文時代(じょうもんじだい)の遺跡(いせき)です。
旧石器文化(きゅうせっきぶんか)では、日本海をとりまく中国、韓国(かんこく)、ロシアなどの国々と、同じ石器(せっき)の作り方をしています。縄文文化(じょうもんぶんか)では、新潟県(にいがたけん)でとれるヒスイでつくった玉類が、北は礼文島(れぶんとう)、東は標津町(しべつちょう)まで運ばれています。また、縄文時代(じょうもんじだい)の終わり頃(ごろ)、東北南部に特徴的(とくちょうてき)な赤く色をぬった土器(どき)が、八雲町(やくもちょう)、千歳市(ちとせし)、長沼町(ながぬまちょう)で見つかるなど、広い範囲(はんい)でモノが行き来したことがわかっています。特に、縄文時代(じょうもんじだい)の黒曜石(こくようせき)については、長野県(ながのけん)の黒曜石(こくようせき)で作った矢じりが北海道(ほっかいどう)でみつかり、北海道(ほっかいどう)の白滝(しらたき)でとれた黒曜石(こくようせき)でつくった石器(せっき)が青森県(あおもりけん)の三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)でみつかるなど、おたがいに交流(こうりゅう)をしていたことがわかります。
くっついた石器上白滝8遺跡(かみしらたき8いせき) 国指定重要文化財
黒曜石(こくようせき)で石器(せっき)を作った作業場(さぎょうば)の跡(あと)で出土した、槍(やり)の先につける尖頭器(せんとうき)とそれを作るときにできた石のカケラが、くっつきました。石器(せっき)作りに使われた石は、黒曜石(こくようせき)の中でも、鉄分(てつぶん)が多く、その石の表面にみられる赤い模様(もよう)から「花十勝(はなとかち)」とよばれる黒曜石(こくようせき)です。石器を作った時にできた石のカケラが、これだけたくさんくっつくことはとても珍しく、黒曜石(こくようせき)がとれる場所での貴重(きちょう)な発見(はっけん)です。
イモガイでつくった腕輪(うでわ)有珠モシリ遺跡(うすもしりいせき)
有珠モシリ遺跡(うすもしりいせき)で、男女2人が埋葬(まいそう)されていた墓(はか)からみつかった、貝でつくった腕輪(うでわ)です。琉球(りゅうきゅう)諸島にいるダイミョウイモという種類のイモガイでつくられています。作り方は、佐賀県佐世保市(さがけんさせぼし)宮の本遺跡(みやのもといせき)で出土(しゅつど)したものと似ており、貝で腕輪(うでわ)を作った後、日本海を通って、北海道(ほっかいどう)の伊達市(だてし)まで運ばれたもので、弥生文化(やよいぶんか)の交流(こうりゅう)を示す大切な資料(しりょう)です。